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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2017年 7月 15日号

▼東京都議選で自民党が歴史的敗北を喫した。高圧的でコワモテ一方の現政権に間接的にNOを突きつけた。憲法を守るべき政権が勝手な憲法解釈で強引に法律を制定してしまうことに怒りを込めた国民の投票ではなかったか。政治の流れが大きく変わる潮目になったのではないか

▼それに比べ同じ負けでも中学生棋士の藤井4段は清々しさを感じる。あどけなさも残る顔つきは盤に向かうと一変し、並外れた集中力と闘争心を見せる。AI(人工知能)をつかっての研究も取り入れているという。一方で謙虚で礼儀正しい姿勢は真に好感が持てる若者である

▼人材不足が国内の全ての業界で課題になってきている。仕事はあるが人がいないので受注できないと言う悲鳴も聞こえる。これだけ人材不足が広がると中小企業では賃上げしても人を集めることが難しくなる。合同企業説明会も参加学生が少ない

▼日本経済の屋台骨を支える気概で雇用を守る努力をしてきた中小企業家にとっては不運な局面だ。しかし、ここで「労使見解」の「いかに環境がきびしくとも、時代の変化に対応して、経営を維持し発展させる責任がある」との一節を思い起こそう。経営者の手腕が問われる時が来た。

「中小企業家しんぶん」 7月 15日号より


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