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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2019年 8月 15日号

▼元徴用工への韓国最高裁の判決から、日韓両政府の対立が深刻化しています。日本は韓国向け半導体材料の輸出規制を強化し、さらに安全保障上の輸出管理で優遇する「ホワイト国(優遇対象国)」から韓国を除外しました

▼韓国では日本製品の不買運動や日本への渡航を自粛する動きが強まり、航空便の運休や自治体間の交流の停止など心配な動きが広まっています。報道などで韓国の状況を見れば「急所を突かれた」など、日本の措置は「効いている」ようです。双方とも引くに引けない状況に見えます。外交が相手を叩きのめすようなやり方でいいのでしょうか。政治対立が経済に及び国民の怒りをあおるような現状は、互いに国益を損なうことになると思います

▼政府間が対立していても、民間交流は続けてほしいですね。対話の場をつくり異文化を知ること、冷静に考えること、そして分かりあえない習慣や文化があることを知ることです。韓国には日本統治による被害を受けた人々が今も生存し、その悲しみから解放されていないのです。その人に寄り添い、その気持ちをいったん受け止める。そういう心のケアがないと、被害者意識から脱出できないのではないでしょうか。

「中小企業家しんぶん」 8月 15日号より


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