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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2019年 9月 5日号

▼一時話題になった「白熱教室」。命、富、正義、などのキーワードで哲学的テーマを立て、必ずしも正解が求められない中で議論を深める大学の授業です。また近年、ダイアログという対話形式の意見交換で、集団の一体感や信頼感を高める手法も使われます

▼ある県の教育委員会に勤務する方から、他県の小学校で行われている「対話の時間」を視察した話を聞きました。教員の会議も対話型にし、保護者との関係も対話を大切にする取り組みの中で、児童の傾聴・思索・協働の力がつき自己肯定感が高まっている様子。現場を見たくなります

▼一方、現在の国際情勢はどうでしょう。米国と中国の間では、貿易摩擦どころか「貿易戦争」と言われるまでエスカレートし、日本と韓国の間では、歴史的問題の解決をめぐって「経済戦争」にまで至り、世界的な緊張がもたらされています

▼国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)は、「だれ一人取り残さない」との理念で世界的諸問題の解決をめざします。この観点と国際情勢の落差を感じながらも、「対話の時間」で力をつけた未来の若者の評価に耐えられるよう、理念に基づく足元からの実践で社会を変えていく時だと痛感します。

「中小企業家しんぶん」 9月 5日号より


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