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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2021年 10月 15日号

▼岸田氏が自民党総裁選に勝利し、第100代首相に就任しました。総裁選当初は派閥の動きも弱く、各自自由投票で行くと注目されましたが、最終的には有力者の影響下に納まりました

▼岸田氏は総裁選で、「国民の声が政治に届かず、政治の説明が国民に響かない。わが国の民主主義そのものが危機にある」と言い切り、「人の話を聞く力は誰よりも優れている」と自らの「聞く力」をアピールしました。政治家の言葉は内容の良しあしだけでなく、行動の有無が問われます。さて、どこのどんな意見に耳を傾けるのか、期待しています

▼アベノミクスで大企業は最高益を出しましたが、トリクルダウンは起こらず、富は大企業や富裕層で止まっています。岸田氏は「新自由主義からの転換」を掲げ、新しい「日本型資本主義」で「成長と分配の好循環」を図ると主張し、「中間層に手厚く分配する」と訴えました。中間層を重視する経済政策は、岸田氏が率いる派閥「宏池会」の伝統路線です

▼有力者の影響が強い中で、衆院選でいかに中間層や中小企業向けの経済政策を打ちだせるか、岸田氏にかかっています。自慢の「聞く力」で、国民の声に謙虚に耳を澄ませてほしいですね。

「中小企業家しんぶん」 10月 15日号より


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