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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2022年 2月 25日号

▼「一進一退の景況下、仕入価格高騰は価格転嫁がカギに」とは、直近の昨年10月〜12月中同協景況調査報告(DOR)での大見出し。仕入単価DI(「上昇」―「下降割合)は45→62と17ポイント上昇しました。売上・客単価DIも11→19と上昇しましたが、仕入単価の上昇には到底追いついておらず、差の拡大は、これで5期連続となったとのことです

▼筆者の業界でも材料価格が複数回にわたって高騰してきており、現在価格転嫁に奔走しているところですが、その成否は業界全体においても、まさに死活問題となっています

▼弊社は比較的価格決定権のある方だとの認識はしていますが、それでもこの現在進行中の価格改定交渉は材料高騰分のみ。「賃金上昇分も値上げ交渉のテーブルに載せたら?」と提案したら、営業責任者は即答で「それは無理です」とのこと。業界の常識からは、相当かけ離れているという感覚です。新しい資本主義という方向性の中で今春の昇給3%を、という言及もありますが、それを現実のものとするためには、やはり私たち自身の認識と自助努力、そして経営環境の改善に向けた働きかけの両方が求められていることを感じます。

「中小企業家しんぶん」 2月 25日号より


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