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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2022年 4月 15日号

▼コロナ禍の影響もあり通信販売の市場は伸びています。しかし、参入する企業も多く、競争は激化しています。また、新たな課題も浮上してきました。それは原材料価格の高騰です。ウクライナ情勢などもあり、穀物、木材、海産物、原油関連など、幅広い分野でさらに価格の高騰が進む恐れがあります

▼通信販売企業に実施した、ある調査の報告を目にしました。約9割の事業者が原材料の高騰で、仕入れコスト増や原価率悪化などの影響を受けていました。その対策として、商品内容や価格の見直しに取り組んでいます。原材料の値上げという明確な理由があり、消費者も受け入れざるを得ません。その都度、商品内容や価格を見直し、適正価格で販売することは当然のことです。しかし、度重なる値上げは購買意欲の抑制にもつながり、中長期的には限界も出てきます

▼価格転嫁だけに終わらず、これまで以上に「高付加価値商品の企画開発」に全力を注ぐことが重要です。「ここでしか買えないもの」をいかに創り出せるか。これは通信販売の原点であり、ほかの業界にも言えることだと思います。全社一丸の体制で商品力を磨き上げ、ピカピカに輝く商品でこの難局に挑みましょう。

「中小企業家しんぶん」 4月 15日号より


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