コラム「円卓」のバックナンバー

▼4月23日に行われた統一地方選挙後半戦は、280の市議会議員選挙で44・26％、250の町村議会議員選挙で55・49％と、共に過去最低の投票率でした。政治離れというか政治への無関心という傾向は、近年ますますひどくなっているようです。かく言う私も、投票には毎回行ってはいたものの、以前は「政治への関心があったか？」と問われればまったく自信のないところでした

▼それが大きく変化したのは、同友会で「地域との関わりの重要性」を学び、中小企業振興基本条例の制定に関わったから。そして、自分たちは「主権者」なんだ、と自覚したからでした。いまだ政治に関心を持てないでいる方を責めることはできません

▼でも、考えてみたら、現在当たり前のように与えられている選挙権をはじめとする基本的人権は、先人がやっとの思いで獲得したものばかりです。それを活用しないのは何とももったいない話。福澤諭吉の「一身独立して一国独立す」という言葉もありますが、自主・民主・連帯の精神を学んでいる私たちには、広く「自分たちこそ地域を変え、国を変えていく主体者なのだ」ということを伝えていく使命があるのかもしれません。

「中小企業家しんぶん」 5月 25日号より