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中小企業家しんぶん

私のしんぶん活用法

同友会を企業を深める指針書として

福岡同友会広報委員長
(株)アビリティ・キュー社長
貞池 龍彦

 (2003.04.05号掲載)

 同友会に入会してまもなく、福岡同友会でも支部ニュースづくりの取り組みが盛んになり始めたころ、私も福岡中央支部が誇る機関誌「あすなろ」の編集委員として広報に所属していた。当時より広報の重要性については認識させられていたのだが、お恥ずかしい話、「中小企業家しんぶん」の存在は私の中にはなかった。そんな自分が「中小企業家しんぶん」を意識して見始めるようになったのは今から8年前、支部長の役を仰せつかったころからだ。

 それまでも、「しんぶん」の活用については何人かの方から話を聞かされたことはあった。たとえば、「しんぶん」に紹介されている図書という図書は全て購入して読まれているという方がいた。その時はただ相手の方を尊敬するばかりで、自分で「しんぶん」に目を通し買ってみようというような行動には至らなかった。また、ある方は「円卓」を大切に切り抜き、社員教育の一環として活用されたりもしている。あるいは、「しんぶん」に掲載されている企業へ直接訪問される積極的な方の話も聞かされたこともあった。いろんな効用は聞かされていても直接「しんぶん」に目を通すことはなかった。

 さて、その支部長時代のことである。同友会の会歴は浅く、役員の経験も乏しい自分にとって月3回くる「しんぶん」はいつの間にか、支部運営の手引き書になった。今でも印象に残っていることがある。私どもの支部が300名を超え、支部内で分割論がくすぶり始めたころのことである。この問題はプロジェクトチームを編成し、いろんな角度から検討を重ね最終的には分割という結論には至らなかったのだが、折しも大阪同友会のある支部が行政地区単位に支部を分割をされた記事を目にした。全国にもこのような問題に取り組む仲間がいること、また支部分割の考え方の違いなどを学び、大いに励まされたことだ。

 ほかにも、新年度を迎えるにあたり支部運営の方向性を確かめたり、例会や役員会のあいさつやテーマに引用させてもらったこともある。支部長退任後の現在も支部や県の広報に携わっておれるのも、同友会を深めていく指針書として「中小企業家しんぶん」という支えがあるからにほかならない。そこで現在はどうか。

 県の広報委員長という役柄のおかげで、積極的に「しんぶん」に目を通させてもらっている。おかげで必要な図書もタイムリーに手に入れさせてもらっている。最近では『経営指針作成の手引き』(中同協発行)を購入し、経営計画書作りの手引きとして活用している。

 もう1点、具体的な活用例を紹介したい。私は「しんぶん」を読んで共感を得た記事は切り抜き、スケジュール表に張り込む。今年は早々、新年エッセイで大田堯教授が書かれた「教育基本法に思う」に強く共感した。さっそくノートに貼り付け、ラジオや新聞で教育基本法のテーマに触れたとき、ノートを開き目を通し、自分の考えを確かめるのである。


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