同友会の発信力高め、地域の未来つくろう【2012全国広報・情報化交流会 in 大分】

 9月6~7日、「中小企業が主役の時代へ『情報創造』を~同友会の発信力を高め地域の未来をつくろう~」をテーマに2012全国広報・情報化交流会が大分で開催され、23同友会・中同協より117名が参加しました。

 開催地を代表して大分同友会の木下光一代表理事は「広報は戦略と密接に関連している。しっかりと学び合いたい」とあいさつ。広浜泰久中同協幹事長が「会員同士の連帯の輪を広げていく上で、広報・情報化は重要。2日間すばらしい学びを」と主催者あいさつを行いました。

 続いて中村高明中同協副会長・情報化推進本部長が「同友会の発信力を高め、中小企業が主役の時代を」と題して問題提起。中村氏は金融アセスメント法制定運動や中小企業憲章・中小企業振興基本条例制定運動の歴史とそこで果たしてきた広報・情報化の役割などを紹介しながら、「広報・情報化は組織力を高め、最強の組織をつくる。そして世の中を変革する重要な戦略のひとつ」と強調しました。

 引き続き「企業と地域の復興と会の活性化を担う広報情報化の役割」「中小企業憲章・中小企業振興基本条例の推進へ」「『ツール』を広報戦略に生かす」のテーマで3つの分科会が行われ、各同友会の実践報告を踏まえて、活発な論議が交わされました。

 2日目は、各座長による分科会報告に続き、(株)日本総合研究所調査部主席研究員の藻谷浩介氏が「地域の未来をつくるために~経済データをどう読み経営に生かすか」のテーマで記念講演を行いました。藻谷氏は、日本の貿易収支の推移などのデータを示しながら、広報の役割は事実を伝えることであり、大きな流れやストーリーを理解した上で個々の事例を位置づけることが重要であることなどを強調。参加者に多くの示唆を与えました。

 全体のまとめでは、加藤昌之中同協広報委員長が「とうとう中小企業の時代がきた。会員4万社の声をすくいあげ、集約するのはわれわれしかいないとの気概をもって取り組んでいこう」と呼びかけ、時代の転換期の中での広報・情報化の役割を改めて確認した交流会となりました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 9月 25日号より