中小企業家劇団チームKITAYAMAが旗揚げ公演(株)クリタエイムデリカ常務 栗田 美和子(東京)

「明日はうちもいい会社」

 「中小企業家劇団チームKITAYAMA」(北山輝夫団長)は、2007年に開かれた東京同友会の第16回東京経営研究集会の特別企画として、同友会会員による中小企業劇「東京2017 ある企業家の最後の選択」が好評だったことから、その会員が中心となって設立された劇団です。演劇を通じて人間力と経営力を磨き、豊かな仲間の輪づくりを目指しており、いよいよ9月13日に旗揚げ公演「明日はうちもいい会社」を上演することになりました。

 劇のモデル会社ともなり、自ら俳優としても参加する(株)クリタエイムデリカ常務の栗田美和子さんから寄稿して頂きました。

劇の企業モデルとなって「いい会社」に向かって社員と共に

 同友会の仲間から劇団への参加を誘われた時、私は、例会報告者としてコミュニケーション力のなさを反省していた時でしたので、これも縁と思い参加しました。

 最初は技術的な発声練習、「人の気」を感じるなどの練習と並行して、劇のテーマを決めるために各自の企業課題を、同友会の特徴のグループ討論を数回繰り返しました。その中で、いろいろな人々が働く弊社が、各社の事例を取り入れやすいことから、劇の企業モデルとなることになりました。

 まずは企業訪問をしていただき、グループ討論を繰り返し行い、仲間の会社と当社の問題点の確認、その解決方法から、東京同友会会員の劇団銅鑼がシナリオに仕上げ、でき上がった劇です。

 せりふの中には、私が当社の欠点として話したことも多く入っていました。不思議なもので、せりふになると、自社を変えたいと思い、できることを仕掛け、行動している私がいました。9月13日の旗揚げ公演が近づき、下記の取り組みを社員と共にできたことは、参加するきっかけとなったコミュニケーション力アップ以上の成果が出てきていると思っています。

(1)2009年4月から年間休日を87日から105日に変更(労働時間は1日7・5時間から8時間へ)
(2)雇用定着率のアップ→「TUDOI(社内交流会)No1カレーパーティ」実施(6月25日)、「TUDOI No2特技コンテスト」10月15日予定
(3)21世紀職業財団との取り組み―職場風土改善プロジェクトの立ち上げ(埼玉県8社の中に1社)残業の減少
(4)長期経営問題への取り組みのため、4年越しに放置していた経営革新法の認定取得への取り組み(2009年7月30日提出、8月中に取得予定)
(5)埼玉県子育て支援コンテストに自薦の実施

 今まで、例会報告者を受けても従業員に「来てね」と言えなかったけれど、今回は従業員とお取引先、そして友人に「見に来てね」と言っています。劇との出会いで1年間いろいろな取り組みを行い、「いい会社」に向かい、少し変化したことを共有化し、さらに「よい会社」になりたいと思います。

 振り返ると、この劇団に参加したことは、例会の報告者をさせていただくのと同じで、私の学びの場になりました。同友会の仲間に見ていただき、一緒に「いい会社」を考えられればと思います。

中小企業家劇団 チームKITAYAMA旗揚げ公演

公演日 9月13日 14:30~16:00
場所 立正大学石橋湛山記念講堂
企画制作 チームKITAYAMA
後援 東京同友会・立正大学経営学部
チケット申込/チームKITAYAMA
電話 090-3452-5830(桜井)
電話 090-4208-4906(鈴木)
メール info@dreamroad.biz

「中小企業家しんぶん」 2009年 8月 25日号より