【第15回障害者問題全国交流会in沖縄・6月18~19日】共に働く企業共に生きる地域・社会づくりへ

結いま~るの心を御万人へ(援け合いの心をすべての人に)

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 6月18~19日、「共に働く企業 共に生きる地域・社会づくりへ~結いま~るの心(くくる)を御万人(うまんちゅ)へ」をテーマに沖縄で開かれた第 15回障害者問題全国交流会(中同協主催、那覇市共催、沖縄同友会設営)。直前まで大雨洪水警報が出されていたという沖縄で、一転して梅雨明け間近の晴れ間が広がる中、全国34同友会から来賓も含めて500名を超える参加者が集い、人間尊重の経営、だれもが人間らしく共に生き、働くことのできる企業と社会づくりについて交流しました。分科会、記念講演の詳細は、秋に発行予定の報告集をご覧ください。

【開催地を代表して】「人間尊重の経営」の延長線上にある障害者雇用

沖縄代表

沖縄同友会代表理事 比嘉ゑみ子

 沖縄同友会では、5年前から健障者委員会で沖縄各地で毎年雇用・就労フォーラムを開いてきました。

 障害者の雇用・就労を促進しようとしても、企業だけでは背負えない部分がたくさんあります。地域の皆さんと手を組まないと雇用・就労を支えられないこともあり、いろんな関係団体のお力添えをいただきながら毎年フォーラムを重ねてきました。今年で5年目となり、全国交流会を開催できるところまでやってきました。

 500名参加という大きな目標を掲げて取り組んできましたが、おかげさまで、関係者の皆様からも100名近い参加があり、同友の仲間も全国から 200名を超える方たちが参加してくれました。私はうれしくてうれしくてたまりません。

 沖縄ではおとといまで大雨洪水警報がでていましたが、昨日から晴れています。これも何かの啓示ではないかと思えてなりません。

 同友会では、すばらしい理念、人間尊重の経営の延長線上に障害者雇用がある、私たちは理念で雇用していくことをこの5年間訴え続けてきました。そのことを少しは地域の皆さんに分かって頂けたように思えます。

 この5年間、たくさんの方たちに支えられてここまで来ました。このたくさんの人たちのお心をお借りして、学びを深めていきたいと思います。一番大事なことは、それぞれの分科会で学んだことを、いかに理念と絡めながら深めていくかだと思います。

【中同協会長あいさつ】経営の原点と共生社会づくりを深めよう

鋤柄会長

中同協会長 鋤柄 修

 障害者問題交流会は、1983年に第1回交流会を滋賀で開いて以来、2年に1回、「障害者と健常者が共に働ける企業と社会づくり」を学ぶ場として定着してきました。

 今回の第15回障害者問題全国交流会は、34同友会から500名近い過去最高の参加者となりました。このことは、沖縄同友会が、共に生きる共生社会づくりに向けて、地域の障害者の方々や学校、行政の皆さんと幅広い地域連携を積み重ねてきたことの賜物であり、設営を担当された沖縄同友会のご苦労に感謝申し上げます。

 障害者問題交流会は、同友会が掲げる「労使見解」の精神である「人間尊重の経営」をめざす同友会ならではの交流会であり、共に生きる社会づくりに向け、地域連携を育んできた交流会です。

 私にとっては初めての参加となりますが、経営の原点と、共生社会づくりを皆さんと共に学んでいきたいと思います。2日間が有意義な交流会になることを期待いたします。

【閉会あいさつ】支え合う気持ちを全国に

東江委員長

障全交実行委員長 東江 司

 この2日間を通して、私たちは経営者の前に1人の人間であり、人間とは人と人とのかかわり合いの中で成長する、そこから地域ができ、仕事にもつながっていく、働く場所が生きる場所である、そんな思いを全国に発信していくのが同友会であるということを、この交流会で学ぶことができたと思います。

 障害者と健常者が垣根なく、共生できる社会の実現こそ、真に豊かな社会です。同友会は、人間を大切にする経営者団体であり、障害者雇用の促進にも努力しています。基本的人権とは、多様性と不完全性の尊重が条件です。社会はいろんな人で構成されています。企業もいろんな人が一緒に働くことが健全ではないでしょうか。共に生きる企業、共に生きる地域・社会を、全国の同友会みんなで、結(ゆ)いま~るの心(くくる)を御万人(うまんちゅ)へ、支え合う気持ちを全国に伝えていきましょう。

「中小企業家しんぶん」 2010年 7月 15日号より