生きた現場から最新情報を交流~三河金属部会が毎月持ち回りで工場見学【愛知】

愛知三河金属部会

 7月20日、愛知同友会の三河金属部会が開かれ、会員の大久保金型工業(株)(伏屋勇社長、アルミ等のダイカスト金型)を見学しました。この部会は毎月1回、会場持ち回りで会社工場見学をしながら情報交換会を行っているものです。

 図面下請けではなく、自社設計力の強化にこだわり経営をしてきた大久保金型工業は、業界組合役員も兼任する中堅企業です。周りで小零細金型企業の廃業が相次ぎ、中堅企業の倒産も出るなど、厳しい業界環境の中でも「ものづくり中小企業製品開発等支援事業」補助金を活用し、打って出る試みが紹介されました。(=写真)

 流動解析システムや5軸MCを導入。設計変更に迅速かつ説得力ある提案と柔軟な対応で既存顧客の囲い込みを可能としました。

 参加者からは、中国プレス工場視察による設備や技術レベルの高さ、昨対比3倍など世界中から仕事が入ってきている様子、今回リコール問題の作業想定規模への懸念、秋以降の減産不透明感による設備業界への影響等の近況報告がありました。日本の製造業の展望やアジアの勢い、そこから人や物の考え方や教育の問題まで話は及びました。

 また、具体的な仕事として、厚板せん断表面特殊技術、素材の粘りや磁性など加工法への助言、図面持参での協力打ち合わせなど、大勢的には厳しい業況の中でも話題は尽きず、閉会後もあちこちで立ち話が延々と続いていました。

「中小企業家しんぶん」 2010年 9月 15日号より