企業変革支援プログラムについて分析 ビジネスクリエーター研究学会で立教大学山中准教授が報告

【変革への第1歩~活用しよう企業変革支援プログラム】36

 2013年12月1日、東京都内でビジネスクリエーター研究学会第11回大会が開催され、立教大学経営学部経営学科准教授の山中伸彦氏が「21世紀型中小企業と我が国中小企業の組織革新―中小企業家同友会全国協議会『企業変革支援プログラム』Step1 回答企業に関する分析―」のテーマで発表しました。

 同学会は「創造的事業の構想と実践に関する諸問題を研究すること」を目的にしたもので、大学研究者や企業経営者などで構成されています。

 企業変革支援プログラムに関心をもった同学会からの申し入れにより、2012年より同学会が企業変革支援プログラムの外部評価を行っており、今回の発表はその一環として行われたものです。

 当日は山中氏が「企業変革支援プログラム」の回答結果をもとに、イノベーションや市場創造を実現する自立的な「21世紀型中小企業」へ自己変革・組織革新するために中小企業がどのような課題に直面しているのかを発表しました。

 山中氏はこれまでの経営組織に関する先行研究などとも比較したうえで、「企業変革支援プログラム」の尺度構成について「中小企業の組織デザイン問題を把握する尺度としての理論的妥当性を認め得る」と評価。

 回答データを分析した結果などを踏まえて、「組織革新上の課題は、個別に独立した課題として取り組まれるのではなく、相互のつながり、連関を意識したうえで、ある程度のまとまりを持って集中的に取り組まれる必要がある」「わが国中小企業の『企業変革』の成否は個々の中小企業者のリーダーシップの発揮に依存する」などの点を指摘しました。

 報告のあとは参加者からの質問が相次ぎ、企業変革支援プログラムへの関心の高さが伺えた学会となりました。

 なお発表内容と同じ趣旨で書かれた山中氏の論文が中同協『企業環境研究年報』第18号(2014年3月発行予定)に掲載される予定です。

 また、研究大会当日の山中氏の報告資料が下記URLにて掲載してあります。ぜひご覧ください

http://www.business-creator.org/meeting/

「中小企業家しんぶん」 2014年 2月 5日号より