社員による手づくり研修で着実な成長と体制づくりを構築　（株）ヒューマンライフ　代表取締役　中山　英敬氏（福岡）

【採用と教育】

　（株）ヒューマンライフは1998年に創業し、コールセンター業務全般を手掛けている会社です。現在は健康食品の通信販売に特化し、約150名のテレコミュニケーターと呼ばれる従業員が働いています。「おもてなしの心」を大切にし、気持ちの通い合える応対を心掛けています。顔の見えないお客さまとのかかわりであるため、よりいっそう社員の人間力が問われる仕事でもあります。

経営理念「相互信頼」を再確認した出来事

　創業して数年で売り上げは順調に伸びましたが、恒常的に残業が続いていました。間接部門（サポートチーム）を設置したことで時間外労働を減らすことに成功、会社の雰囲気も良くなりました。その後、現場をリーダーたちに任せ多角化に挑戦、幹部を引き連れ新事業立ち上げに没頭しました。あっという間に会社の雰囲気が変わりクレームが続出、創業時から大切にしていた「おもてなしの心」がないがしろになっていました。日々の忙しさの中、電話受付の配置人数合わせを優先していたのです。

　中山社長は全社員と個別面談を実施すると同時にリーダーとの話し合いも密に行い、働くことの意義や目的を問いかけました。お客様をはじめ、社員同士や関係会社との「相互信頼」あってこその会社であることを、お互いに確認しあったのです。

社員の自主性が発揮される全社一丸体制

「あそこに電話したときの応対は素晴らしい。いつも元気で明るくて、優しい気持ちや思いやりの気持ちが、どんどん伝わってくる」と言われるようなコールセンターをめざしています。マニュアルではなく臨機応変な応対です。だからこそ理念を大切にし、パートさんをはじめ社員教育に一番力を入れています。そのほとんどがリーダーたちによる手作りの社内勉強会です。創意工夫を凝らし、楽しくイキイキと行われています。