『農場指針作成の手引き』札幌支部農業経営部会が発刊【北海道】

 北海道同友会札幌支部農業経営部会(田中哲夫部会長、会員114名)ではこのほど、『農場指針作成の手引き』を発刊しました。

 本書は全63ページ、6章立て。農業経営者の条件や資質・責務、消費者への姿勢、さらに地域と共に歩む農業への役割も明記されています。

 農場指針づくりの取り組みは、2010年春より7人の農業者が札幌支部経営指針委員会のサポートを受け、農業経営者向けの指針作成に取り掛かったことから始まります。その後メンバーが増え、農閑期に集まるなど、マイペースの集まりゆえに数年かけて各農場の理念を明文化し、営農方針を策定。営農戦略・営農計画の作成と実践に取り組みました。率直に意見をたたかわせあうことで、自身の経営を客観的に見つめ直す機会ともなりました。

 こうした指針づくりを次代の農業経営者たちにもぜひチャレンジしてもらいたいと、プロジェクトチームを結成。農業や地域社会、環境などの視点を包含した『農場指針作成の手引き』づくりに着手し、4年の歳月をかけて完成させました。

 『手引き』は、「同友会の目指す農場指針のすすめ」「農場理念」「農場方針」「農場経営計画」「農場指針の中期的な実践・確認・改善」「終章」で構成。終章では、「これから農場指針を掲げて農場経営を行う皆さんには、“同友会で鍛え抜かれた農業経営者をめざそう”という高い志をもっていただきたい」と後進に呼びかけています。

 巻末には農場理念などの検討シート、クロスSWOT分析表、各種計画表などすぐに役立つ17種類のシート集が掲載されています。

 現在北海道同友会の農業会員は373名と全会員の6.5%を占め、8つの支部に設置されている農業関連部会では大きな関心を呼びました。

 本書は非売品です。問い合わせは北海道同友会事務局・渡部氏(TEL:011―702―3411)まで。

「中小企業家しんぶん」 2018年 7月 15日号より