社員が働き続けたいと思える企業へ 2019新春交流会【山形】

 1月25日、山形同友会の新年の幕開け行事となる「2019新春交流会」が、ホテルメトロポリタン山形において開かれました。会場には、来賓も含め総勢150名が集い、学びと交流を深めあいました。

 記念講演では「『働きたい!』と思われる企業づくりは社員の声を聞くことから始まる~GCH(企業内総幸福)の追求で社員がその気に~」と題して、日鐵鋼業(株)表取締役の能登伸一氏(広島同友会副代表理事)が、自らの経営実践を語りました。

 後継者として入社した能登氏は、暗い会社を何とかしたいと、幹部と話しあいますが出てくるのは会社の不満ばかりだったと振り返ります。同友会入会後、すべての責任は自分にあるということに気づき、続出する不満に悪いと思えば謝り、誤解があれば丁寧な説明を繰り返してきました。社員や企業にかかわる人との信頼関係の構築を第一に、GNH(国民総幸福)になぞらえたGCH(企業内総幸福)を「見える化」「『聞く』コミュニケーション」「誇りが持てる会社づくり」を柱として追求していくことで社員の姿勢が変わり、会社が変わってきたと言います。「誇りが持てる会社づくり」にむけては、同友会の共同求人や障害者問題の活動に積極的にかかわり、新卒採用や障害者雇用を実践しました。また、3S活動や管理システムに挑戦する中で、社員の自主性が発揮され、「日鐵内総幸福」の向上につながっています。

 最後に、能登氏は「日鐵内総幸福の追求と全社一丸の体制、創意工夫による顧客満足の向上で地域社会に貢献できるよう社員と一緒に励んでいきたい」と語りました。

 引き続き行われたグループ討論では、「社員が働き続けたいと思える企業とは?」をテーマに話しあわれ、離職の原因を考え、定着に結びつける取り組みを考えあいました。

 懇親会は、大久保実行委員長のあいさつの後、川合相談役理事の乾杯で始まりました。

 新春を祝って「大曽根餅つき保存会」の協力で餅つきが行われ、大きな掛け声が会場に響きわたりました。

「中小企業家しんぶん」 2019年 2月 25日号より