企業変革支援プログラムステップ2で会社の変革を (株)セイコーハウジング 代表取締役 元木 康浩氏【徳島】

【変革と挑戦―各同友会の実践事例から】85

 当社は住宅・不動産業で社員は13名です。2012年に同友会に入会しました。2014年度から経営労働委員会副委員長、経営指針実践塾の塾長などを務めています(2019年度は社員共育委員長)。

 当社は2012年に徳島県経営品質奨励賞を受賞しました。経営品質賞は7年くらい勉強をして5回目のエントリーで受賞しました。経営品質賞の取り組みは勉強になったのですが、大企業が組織的に取り組んでいるのを見るにつけ、中小零細企業の規模でも、取り組みやすいやり方はないかと考えていました。そんな時、友人が企業変革支援プログラムステップ2(以下、ステップ2)を紹介してくれました。「これはすごい」と感じ、即入会しました。しかし、当時の徳島同友会では誰もステップ2に取り組んでいませんでした。

 経営労働委員会に参加し、プログラム推進担当委員になり、2014年度から勉強会を開始しました。目的はステップ2の使い方を理解すること、ステップ2を活用し自社のセルフアセスメントを行い、課題を発見することです。時間帯は朝6時30分から8時までの90分とし、2回コースで5名受講、受講生1名につき5~6名のサポーターが参加しています。

 勉強会では、ステップ2に掲載されているプロフィールシートに記入・発表することから取り組みました。2年目は弱いと言われているカテゴリーⅣ(市場・顧客及び自社の理解と対応状況)、カテゴリーⅤ(付加価値を高める)に取り組みました。その内容を一覧で理解できるフォーマットを作成し、それに記入したものに対してサポーターが質問・アドバイスを行なうという形で、2回コースで行います。現在は、カテゴリーのⅢ(人を生かす経営の実践)、SWOT分析なども加え実施しています。

 5年間で25名の方が受講しましたが、受講生からは「この機会があったことでステップ2を活用できた」「会社経営を深く考えることができた」などの声が聞かれています。勉強会の受講生には、1年後に支部例会で「ステップ2を使って会社がどう変わったか」を報告してもらい、支部への波及を図っています。

 朝の勉強会以外でも「経営指針実践塾」や「人を生かす経営塾」、「社員共育計画塾」でも企業変革支援プログラムを講座の中に取り入れています。徳島同友会では、会社を変革していくためにステップ2をどう使いこなすかを重視しています。

(1月29~30日に行われた中同協経営労働委員会事例報告より掲載)

「中小企業家しんぶん」 2019年 5月 5日号より