連載【2019年5万名会員達成を】第21回 同友会の先進性に学び、広めよう

 中同協では2019年の中同協50周年に向けて、5万名会員の実現を掲げています。加藤昌之・中同協広報委員長からのエールを紹介します。

 ただ今『中同協50年史』を7月の総会に向けて編纂中です。同友会運動の歴史は、日本経済や多くの中小企業に与えた影響が大きく、その先進性には改めて驚きます。

 今、世界経済は大変革していますが、わが国は人口減少や高齢化に伴って企業の数も減少し続けています。多くの経営者団体や業界別団体などでは会員減少に悩んでいます。こうした現象が地域経済の衰退とともに地域社会の深刻な課題となっています。

 このような状況でも同友会会員は増え続けています。これは同友会運動の確かさを名実ともに表していると思います。

 わが社は建築設計事務所で創業35年目(所員19名)に入ります。創業してすぐに不動産バブルになり一気に高売上となりました。そんな絶頂期に同友会に入会しましが、すぐにバブルが崩壊しワンマン経営のツケが重くのしかかりました。その後15年間は苦労の連続です。しかし、その後は同友会の学びが効果を上げ、着々と会社は改善に向かいました。今期も増収増益です。

入会して多くの学びと経営する楽しさを知りました。その1つは「人間尊重の経営(社員を信頼し任せ、経営者は働く環境を改善する)」です。

 2つ目は「経営指針に基づく経営(未来の情勢を読んで自社を適応させ、係数で管理する)」です。

 3つ目は「地域社会づくりへの挑戦(本業の余裕を隣接異業種への挑戦で地域貢献)」です。

経営の楽しさとは、自分や会員の経営体験報告を通じて自社の経営課題を見つけることです。経営課題が見つかれば必ず解決します。こうした課題を1つずつ確実に解決していくこと、それが経営の楽しさだと思います。

経営者となって35年、今ほど中小企業経営者の社会的意義の高さを感じる時代はありません。仲間を増やし同友会の先進性に学び、この国や地域に貢献していきたいものです。2019年5万名を達成しましょう。

(株)加藤設計代表取締役 中同協広報委員長 加藤 昌之

「中小企業家しんぶん」 2019年 5月 15日号より