世界の合計特殊出生率

 内閣府で「少子化社会対策白書」の令和元年版を6月に発表しました。日本の総人口は2018年1億2,644万人で、年少人口(0~14歳)が1,542万人(12.2%)、生産年齢人口(15~64歳)が7,545万人(59.7%)、高齢者人口(65歳以上)が3,558万人(28.1%)となっています。出生数は2017年94万6,065人で合計特殊出生率は1.43、2018年91万8,397人で合計特殊出生率は1.42となりました。

 日本では少子化高齢化が課題となっていますが、世界の合計特殊出生率(2017年)を見てみます。先進国ではフランス1.92、スウェーデン1.85、ニュージーランド1.81、イギリス1.79、アメリカとオーストラリアが1.77となり、合計特殊出生率が比較的高くなっています。

 人口を維持できる水準といわれる合計特殊出生率は2.07。世界では、約200の国と地域のうち108がこの2.07の水準を超えているようです。ニジェールが最も高くて7.18とは驚きです。

 アジアを見てみると、カンボジアの2.53をはじめ、インドネシア2.34、インド2.30、ミャンマー2.19などが2.07を超えています。しかしながら、シンガポールが1.16、香港や台湾が1.13、世界で合計特殊出生率が一番低くなっている韓国が1.05となっており、少子化が進んでいることがわかります。韓国は2018年の出生率が1.0を割れ、0.98となったとの報道もありました。

表 世界の合計特殊出生率

「中小企業家しんぶん」 2019年 7月 25日号より