事業承継と中小企業~大廃業時代を生き抜く中小企業~ 日本中小企業学会

 日本中小企業学会の第39回全国大会が9月14~15日、愛知学院大学で行われました。今回の統一論題は「事業承継と中小企業~大廃業時代を生き抜く中小企業」。統一論題と国際交流セッションの報告各3本、自由論題で20本の報告がありました。

 自由論題のテーマは、中小ファミリービジネスや地域中小企業による新たなプラットフォーム形成、「川崎モデル」とその波及、イタリア産地企業を観る意義、中小ソフトウェア業の存立、岐阜県関市の刃物業界における商品開発などでした。

 報告者や討論者には、中同協・企業環境研究センター委員などが活躍。例えば自由論題では、「地方都市における中小企業の集積要因と働き方改革の関係性に関する考察」と題して大阪経済大学の梅村仁氏が報告した分科会。徳島県神山町を事例として中小企業の新たな集積による地域活性化をテーマとしています。

 また、和田耕治氏(日本大学)や山本篤民氏(日本大学)、黒瀬直宏氏(嘉悦大学)も討論者として登場。

 国際交流セッションでは、3つの報告が、マレーシアの中小企業政策を多面的に解明していきます。

 さらに統一論題では、「後継経営者の状況的学習と課題」や「老舗・長寿企業の事業承継」をテーマにした報告の後、経営者のバトンタッチだけでは完結しない現場レベルの承継問題などを中心に熱い議論を交わして、終了しました。

 なお、来年は、駒澤大学で行われます。

「中小企業家しんぶん」 2019年 10月 15日号より