北海道同友会創立50周年「つなぐ~原点から未来へ」会員数目標6,000名を突破

 11月22日、札幌パークホテルで「つなぐ~原点から未来へ」をテーマに北海道同友会創立50周年記念式典が開かれ、811名が参加しました。またこの日までに会員増強目標である6,000名を達成し、原点である「孤独な経営者をなくす」同友会をさらに広げました。

 寒さも和らぎ、天候に恵まれた記念式典では、全員に記念誌『北海道中小企業家同友会50年の軌跡~地域と共に歩み、人が輝く企業づくりをめざして』が配布されました。

 記念講演には「やれる理由こそが着想を生む。はやぶさ式思考法」をテーマにJAXA宇宙航空研究開発機構シニアフェローの川口淳一郎氏が登壇。

 見えるものはみな過去のもの、見えない未来を探して創造していく。夢を持ち、できることを信じて、人材を育成し、無から有をつくるオンリーワンになることなど、小惑星探査機「はやぶさ」の壮大なる実験と成功に至る経験に基づいた講演は、参加者に感動と勇気を与えました。

 記念式典では冒頭に守和彦・北海道同友会代表理事が式辞を述べ、北海道同友会の原点は創立時の呼びかけ文書にもある「孤独な経営者をなくす」こととし、これまでの歩みの特色を(1)「共学・共育・共生」の企業づくり、(2)力をあわせて経営環境を改善してきた実践、(3)会員とともに事務局員も同友会運動の主体者として誇りを持って仕事に取り組んできたこととまとめ、すべての市町村に中小企業振興基本条例と同友会会員をつくり、中小企業の活躍で地域の新たな可能性を開こうと提起しました。

 その後、鈴木直道・北海道知事、広浜泰久・中同協会長が祝辞を述べました。表彰式では在籍50年会員企業10社などに表彰状が渡されました。

 祝賀会では、6,000名会員達成をけん引してきた支部長10名と山田修三・組織・企画委員長の音頭で乾杯。

 50年会員の井上一郎氏や国吉昌晴・中同協顧問、宇佐美隆・中同協総会実行委員長などがあいさつしました。

6000名への軌跡「物語はまだ終わらない」

 北海道同友会では創立記念日までに6,000名会員を達成しようと昨年の総会で決議しました。

 会勢は一進一退が続き、今年2月は5,765名と目標残は235名ありました。

 常任理事会で論議して一致したのは、「いま問われているのは役員と事務局員の熱意と本気度」。藤井幸一代表理事が全会員に手書きの手紙を郵送。「経営者は孤独だけど孤立してはいけない」とし、増強への協力を呼びかけました。

 また、同友会PRポスターを1,000枚作成し、金融機関各支店への掲示を支部役員が訪問して依頼しました。曽根一代表理事が500社の対象企業に毎週飛び込み訪問を行うなど、3人の代表理事も率先して増強。3月には1カ月で141名が入会しました。

 4月以降は月2回の割合で会員増強ニュースを発行。「増強の見える化」が原動力になると、支部役員は、LINEなどで入退会情報を共有し、会員増強に弾みがつきました。

 6月には山田全道組織・企画委員長が、各支部を訪問し、やる気に火をつけ、増強する人を増やしました。道内最大規模の札幌支部が7月に1,900名を達成し、9月には「join to the Doyu」(同友会を知る会)を行い25名が入会するなど、増強の輪を広げます。

 10月には6,000名まであと13名となったところで、藤井代表理事の2通目の手紙が支部長に届きました。「物語はまだ終わっていません。支部が掲げた目標をめざしてもうひと踏ん張り」。実は今年度の支部目標合計数は6,140名。それを最後までやり切ろうという呼びかけです。

 そして、創立記念日。全道目標6,000名を大きく上回る6,052名となり、理事、支部役員の4割が会員増強で成果を出しました。

 「会員として自らの体験を語り、共に学びあう仲間を1人、また1人と増やしていく努力の積み重ねが、支部の結束を強め」(藤井代表理事の手紙)、同友会への確信を深めました。

「中小企業家しんぶん」 2019年 12月 5日号より