試作第1号を豊島区のPCR検査場に寄贈
東京同友会では、北区の(株)テイ製作所(田中和江代表取締役、東京同友会会員)と共同開発して全周型シールドボックスを製造。5月13日に豊島区のPCR検査場に寄贈しました。
東京同友会では4月より都内11カ所の行政や医療機関に対して医療資材支援を行っていましたが、現場の声として「PCR検査などの際に顔だけでなく体全部を覆えるシールドがほしい」との要望を聞いていました。
それを受けて、東京同友会のコロナ対策チームが基本仕様を取りまとめ、北区のテイ製作所へ協力を依頼。同社は高度な抜型加工で知られる会社であり、オフィス向けのシールドパーテーションなども開発しています。
連休前日の依頼でしたが同社の田中氏は採算抜きで協力を即断、起案から10日で試作1号機を完成し今回の寄贈となりました。
製品は撥水段ボール素材を利用したボックス型。手だけを出して患者と接することができ、ボックス内の換気や夏場の使用も想定し、ダクト型送風機で室内に空気を送る仕組みとなっています。
田中氏は「業界の先行きが見えない中で自社の尖がる個性(得意)を世の中に生かせる道を考えました」と語っています。
東京同友会ではコロナ支援活動でつかんだニーズや課題を元に、事務局が会員企業の事業展開に役立てています。 「ウィズコロナの時代、これからの情勢を読み社会を見つめる中に中小企業のチャンスがあり、それを実現できる技術と底力が中小企業にはあります」と本件を担当した林事務局長は語ります。
「中小企業家しんぶん」 2020年 5月 25日号より