会員同士が協力し合い、合同企業説明会を開催【千葉】

 千葉同友会では3月4日、6月19日に対面式で合同企業説明会を開催しました。直前まで開催可否の審議を重ねましたが、「不安を抱える学生を少しでも助けたい」という思いから開催を決定。当日はマスク・フェイスシールドの着用、入退出時の検温と消毒の徹底、除菌シートやうがい薬を用意し、対策を図りました。中には入手困難な備品もありましたが、会員が融通し合い、実現することができました。また会場もソーシャルディスタンスを守ったブース設営と企業側の人数制限、定期的な換気を行い、余裕のある距離感を保ちました。

 その結果、2日間合わせて150名程の学生が参加。企業と学生の両者が配慮し合い、終日和やかな雰囲気で執り行われました。

 参加学生からは「企業の方と直接話ができる場が減っているので、こういう機会は非常にありがたい」「コロナウイルスに対し、できる限りの予防がしてあり、安心して参加できた」との感想が聞かれました。またアンケートにより、例年と比べて現時点での内定取得率が低いことが明らかになりました。会員の採用担当者はコロナ禍で活動を自粛していた学生や採用活動を中止する企業の存在が要因だと言います。

 また県内の就職指導課の担当者はオンラインの活用によってボトルネックとなっていた距離の問題が解消されていき、首都圏と地方との距離の優位性が縮まっていくと言います。そして今後はオンラインコンテンツを活用しつつ、採用活動のコア部分「対面面談で自社の求める人財を選考すること」にエネルギ―を集中させることが結果として企業の長期的な競争力の違いにつながってくると予想します。

 今後も先行き不透明で厳しい状況が続くと言われています。共同求人委員会では、「企業として継続と発展をするため、真価が問われる時。人手の問題ではなく、長期的な採用計画を心掛けていこう」と呼びかけています。

「中小企業家しんぶん」 2020年 8月 5日号より