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個人事業主も使える「コロナ対策資本性劣後ローン」

8月3日、日本政策金融公庫は「新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)」の受付を開始しました。これは「新型コロナウイルス感染症により深刻な影響を受けている経済環境下にあって、関係機関の支援を受けて事業の発展・継続を図る中小企業者に対し、財務体質強化を図るための資本性資金を供給する制度」で、本制度による債務については、金融検査上、自己資本とみなされます。

また、本債務は法的倒産手続きの開始決定が裁判所によってなされた場合、すべての債務に劣後します。

同公庫の「中小企業事業」部門では、無担保・無保証人で、従来の融資とは別枠の直接貸付として7億2000万円まで借りられ、融資後3年間は0・5%の利払いのみ。5年経過後の繰上返済ができ、手数料は無料です。

融資3年経過後は、毎年直近決算の業績(税引後当期純利益額)に応じて2区分の利率が適用されます。

返済期間は5年1カ月、10年、20年のいずれか(期限一括償還)で、最長のものは15年→20年と、延長されました。また金利も2・6~2・95%とおさえられており、税引後当期純利益額が0円未満の場合は、金利は最後まで0・5%となります。*国民事業では限度額や金利が異なります。

利用できる事業者が、従来のスタートアップ企業(J‐Startupプログラム選定など)や中小企業再生支援協議会の支援を受けているという枠組みから拡張され、金融機関の協調融資を1年以内に受けられる事業者が対象となり、個人事業主もその範囲に入ります。*国民生活事業の場合には、認定経営革新等支援機関の指導を受けて事業計画を策定し、かつ民間金融機関等との協調支援が必要です。

中小企業庁の担当官からは「金融機関からの申し込みが多い」とのことですが、経営者自身が財務状況をつかみ、当面の資金繰りだけでなく中長期の事業計画を金融機関などのアドバイスを受けながら検討していくよい機会ともなります。

中同協ではこの間、5次にわたる「新型コロナウイルスに関する緊急要望・提言」を提出し、「企業の倒産を防ぐための対策」として、既往債務の支払い猶予や現金払いの徹底、緊急融資制度利息低減、要件緩和などとともに、売上高急減などで自己資本の多くを毀損した中小企業に対しては、資金繰り支援と併せて資本増強策(永久劣後ローン)を求めてきました。

9月2日の中同協金融プロジェクトでは本制度をさらに使いやすくするために金利の低減や一括返済が厳しい場合の借り換え、期限の延長などを求めていくことを検討しています。

(穂)

「中小企業家しんぶん」 2020年 9月 15日号より

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