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【知っておきたい新型コロナ対策】vol.3 新しい生活様式に沿った企業経営

OHサポート(株) 代表/産業医 今井 鉄平(神奈川)

経営者にぜひ知っておいていただきたい新型コロナ対策情報連載(全10回)の3回目になります。今回のテーマは「新しい生活様式に沿った企業運営」についてです。

新しい生活様式において、マスクの着用、身体的距離の確保、症状がある場合の自宅待機、こまめな換気、3密の回避、手洗い・手指消毒の実施などが、重要な感染予防策として推奨されています。しかしながら、実際のところ、職場で何をどこまで実施したらよいのでしょうか? 筆者が産業医として契約する中小企業においても、「マスクをしているから身体的距離は2メートルにこだわらなくてよいのでは?」などという質問を受けることがあります。

このような場合、スイスチーズモデルで職場のリスク管理を考えてみましょう。穴が不規則に空いた1枚のスイスチーズを防護壁に見立て、穴を通過してしまうことで事故が起こると仮定すると、1枚のチーズだけだとすぐに通過(事故発生)してしまいますが、何枚もチーズを重ねると穴が徐々に埋まっていくことがイメージできるかと思います。このように1つでは完璧な防護壁はなくても、いくつも重ねることで完璧に近づいていくだろうというのが基本的な考え方になります。

感染リスク管理において、穴が最後まで通じてしまう状況を職場の集団感染と捉え、防護壁として、「マスクの着用」、「身体的距離の確保」、「従業員の症状チェック」、「定期的な職場の換気」の4つを考えます(図)。飛沫の発生そのものを抑えることのできる「マスクの着用」だけでも効果は高そうに感じますが、職場で過ごすうちにいつの間にか外してしまうこともあるでしょう。そこで、2つ目、3つ目の防護壁を重ねていくことで、対策の効果がより向上していくことが期待できます。

このような考え方につき、従業員の一人ひとりが共通の認識を持つことも、穴を埋めていくのに非常に大事な要素となります。スイスチーズモデルを活用しながら、職場の感染リスク管理の考え方につき周知徹底していきましょう。

「中小企業家しんぶん」 2020年 10月 15日号より

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