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コロナ禍のビジネスチャンスを掴め!!

 中小企業を取り巻く外部環境を考察する上で必要不可欠な統計データ。各企業が自社で調査した数値を公開しているものもあれば、国が統計データとして公開しているものもあります。国が作成するマクロ経済統計を中小企業のビジネスに活用するための視点やその手法について紹介します。

 前回(11月25日号)では、毎月公表される国の統計を活用することで、コロナ禍で伸びている製品やサービスを探すことができる、という内容をお届けしました。

 第2回となる本稿では、伸びている分野へチャレンジするための思考法を紹介します。

 前回、経済産業省生産動態統計調査のデータを用いて、コロナ禍で伸びている製品を調べると、「タオル用紙」などが抽出されるという事例を紹介しました(図1)。もしかすると、例示した製品を製造していない会社では、「自分には関係がない」と思われたかも知れません。

 しかし、そのような考え方では、貴重なビジネスチャンスを逃すことになります。ある熟練の中小企業支援コーディネーターは、「中小企業の経営者たるもの、24時間、365日、目に入るものすべて、『自社の技術で代用できるか』、『それをいくらで提供できるか』を考えるものだ」と経営者の心得を厳しく説いていました。

 一見すると関係が無さそうな話ですが、「目に入るものすべて」を「コロナ禍で伸びている統計データ」に置き換えるとどうでしょう。「常に想像力を働かせ、ビジネスチャンスを探すことが大切」という視点は統計活用も全く同じなのです。

 例えば、「タオル用紙」はなぜ前年同月比で増加しているのでしょうか? 各施設のトイレを見れば一目瞭然、新型コロナの感染予防のためハンドドライヤーの使用を中止しているからです。

 では、タオル用紙が沢山使われている状況を想像してみましょう。そうするとさまざまな課題やニーズが見えてきます(図2)。そして、その解決策はタオル用紙に関係ない企業が提案できるかもしれません。

 このように伸びている分野に対し、自社の強みをどのように生かせるのか、必死に、しかし柔軟に考え抜いた先に新しいビジネスチャンスが見えてくると考えています。

 コロナ禍でさまざまな分野が停滞していますが、中小企業家同友会の皆さんであれば、国の統計データと中小企業の知恵・工夫を最大限に生かし、コロナ禍のビジネスチャンスをしっかりつかみ取ることができると信じています。

 次稿では、基本に立ち返り経営戦略への統計の活用方法を紹介します。

経済産業省大臣官房調査統計グループ 田中 幸仁

「中小企業家しんぶん」 2020年 12月 25日号より

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