南予支部(愛媛) 14年ぶり、愛媛同友会に新支部誕生!

顔を上げて経営に取り組む助けになる「南予支部」へ

 愛媛同友会は1985年の創立以来、87年に川之江・伊予三島支部(現・四国中央支部)、96年に松山支部、2005年に今治支部、07年には伊予松前支部と東温支部―と、活動の拡充に伴って新たな支部を設立してきました。

 南予地域は空白地の状態が続いていましたが、2017年8月に状況が一気に動き始めます。「消費地から遠く、人口減少も続く南予を何とか元気にしたい」という思いを強く持っていた原田浩氏(のちに支部長)の参加を契機に、その年の10月には第1回の南予会員交流会を開催。これ以降、何度か開催される交流会と出張例会、学習会によって南予の会員の増加・活性化が実感できるようになってきました。

 その矢先に発生した西日本豪雨災害。あの混乱の中、南予の会員がある程度、組織化されていたおかげで、中予・東予の会員からの協力も得ながら、支援物資をピンポイントで配達することができました。また、多くの会員の協力で、復興支援商談会を開催することもできました。

 そして昨年には新型コロナウイルスの流行。これに対しても原田氏が「まずは今、困っている会員、元気をなくしている会員を励まし、顔を上げて再度、経営に取り組む希望をもってもらおう」という方針を打ち出し、会員訪問や実態調査アンケートなどを行ってきました。また、会員間の距離が遠いという地域特性を解消するためにオンライン会合の導入を検討していたことが功を奏し、早い段階からオンラインでの3役会や勉強会を開催し、途切れることなく活動を続けることができました。この活動が実を結び、このほど、16名の会員で支部設立を迎えられたのです。

 原田氏が3役会の中で何度も提起してきた、「会員を放っておかない。困った時に『相談してみよう』と思える関係性をつくり、顔を上げて経営に取り組む助けになる南予支部をめざそう」という言葉を当面の方針として、「南予に同友会の支部ができてよかった」と思ってもらえるよう、まい進していく構えです。

「中小企業家しんぶん」 2021年 5月 25日号より