「逆風をもって『徳』とする」~withコロナの時代の経営とは【九州・沖縄ブロック合同例会】

 5月27日、九州・沖縄ブロック合同例会が宮崎同友会設営のもとオンラインで開催され、九州・沖縄8県と京都より合計303名の参加がありました。

 「逆風をもって『徳』とする~withコロナの時代の経営とは~」をテーマにコロナ禍における会員企業同士の交流、ブロック内での励まし合いの関係づくり、人を生かす経営の総合実践への道筋を描くことが開催の目的です。

 リレー報告として、佐藤雄二郎氏(宮崎同友会)より経営をしている老舗旅館業がコロナで大きな打撃を受ける中、町全体を守るために行政などと一緒に地域の課題に取り組み、自社の課題にも生かした取り組みが報告されました。

 続いて、大賀豊文氏(大分同友会)より50年続く給排水設備業として、日ごろから「社員満足」「顧客満足」の企業づくりを掲げ、コロナ禍でも全社一丸となり、働く環境の見直し、BCP策定、テレワーク勤務体制の構築などの取り組みの報告がありました。

 最後に福井秀平氏(佐賀同友会)より段ボール素材を生かしたマスク、飛沫防止パーテーションなどの衛生事業の展開、平時より「労使見解」に基づく社員との信頼関係、外部環境に左右されずにどのように生き残り変化していくかなどの報告があり、経営者の覚悟を学びました。

 その後のグループ討論では「コロナ禍で、コロナ後を見据えた経営とは? 私たちは何に挑んでいくのか」をテーマに活発な議論を行いました。「現状分析を行い、平時より先を見据えて経営指針に基づく企業づくりを行う必要がある」「コロナ禍を乗り越えるためにも経営指針を作成し、社長から社員へ伝え、全社一丸の取り組みが大事」などの意見が出ました。

 参加者は全体を通じて、「労使見解」や経営指針をベースに、いかに外部環境が厳しくとも雇用を維持し、会社を発展させ、地域を盛り上げていくことが必要であると気づかされる例会となりました。

「中小企業家しんぶん」 2021年 6月 15日号より