【連載】中小企業における若者の人材確保を応援する「ユースエール認定制度」について 第1回 ユースエール認定制度とは

 今回より全3回にわたり、厚生労働省が所管する「ユースエール認定制度」をご紹介します。第1回は制度概要についての説明です。

 ユースエール認定制度は、若者雇用促進法(青少年の雇用の促進等に関する法律)に基づき、若者の採用・育成に積極的で、その雇用管理の状況が優良な中小企業(常時雇用する労働者の数が300人以下)を、厚生労働大臣が認定する制度です。愛称の「ユースエール」については、若者(youth)を応援する(yellをおくる)事業主を表現しています。2015年10月に制度が創設され、2021年7月末現在で、全国で813社の中小企業が認定を受けています。

 中小企業の中には、若者の採用・育成に積極的に取り組んでいる企業も多く存在しますが、一方で、大企業と比べると、知名度の低さや募集のためのノウハウの不足などから、若者の人材確保に課題を抱えている企業も少なくありません。

 この制度は、そのような中小企業を対象に、国が、離職率や労働時間等について一定の基準を満たした企業を認定し、その情報発信を後押しすることによって、企業が求める人材の円滑な採用を支援し、仕事を探す若者とのマッチング向上を図ることを目的としています。

 認定を受けた企業は、ハローワークにおける重点的PRの実施や認定企業限定の就職面接会への参加といった採用に関わる支援を受けることができ、若者からの応募の増加や求める人材の採用が期待できます。また、日本政策金融公庫による低利融資や公共調達における加点評価といった経済的支援が受けられることもメリットの1つです。このほか、若葉を模した「認定マーク」を自社の商品、広告などに付けて、優良企業であることをアピールすることもできます。

 具体的な要件や手続の詳細につきましては、厚生労働省が運営するポータルサイト「若者雇用促進総合サイト」でご確認いただくか、都道府県労働局又は最寄りのハローワークへお問い合わせください。

 「若者雇用促進総合サイト」では、認定基準を満たしているかの「到達診断」や「申請書作成」も行うことができますので、ぜひご活用ください。

詳細はこちらから。

https://wakamono-koyou-sokushin.mhlw.go.jp

厚生労働省人材開発統括官若年者・キャリア形成支援担当参事官室
TEL:03-3597-0331

「中小企業家しんぶん」 2021年 9月 5日号より