ポストコロナを生き抜く考え方 2022年 新春情勢講演会・名刺交換会と交流会【奈良】

 奈良同友会の新春情勢講演会は、吉田敬一氏(駒澤大学名誉教授)を迎え「ポストコロナを生き抜く考え方~同友会型企業づくりで全天候型経営体質を!~」と題して講演に学びました。

 吉田氏はコロナをはじめ海外動向と密接に関係する今日的な外部環境を時代の節目の情勢変化とも重ねて分析するとともに、中小企業だからこそ生み出せる熟成型の事業価値や、ローカル循環型経済の担い手としての立ち位置などを解説しました。一貫して中小企業に対する期待が込められた講演の中では、(1)同友会の3つの目的「よい会社・よい経営者・よい経営環境をめざす」、(2)労使見解をベースとして共育の風土を大事にした企業づくり、(3)経営指針に基づく全社一丸の経営が“同友会型企業づくりの3種の神器であると改めて提起されました。これまで全国の同友会の会員企業の景況と実践を見てきた吉田氏の言葉から、厳しい環境変化の中でも必要とされ維持・発展していく企業づくりを参加者がそれぞれ描き、新しい年に臨むこととなりました。

 後半の交流パートについてはオミクロン株の感染拡大を鑑みて会食を取り止め、会場では名刺交換会とグループ討論交流会に変更して開催しました。久しぶりに20枚30枚の名刺をしまいながら「この落ち着きのなさ、騒がしさが『人の活気』、『会の活気』だと感じました」と感想を寄せる参加者もいました。全県で集まる機会は4月総会、7月と10月の全県例会、そして新春講演会の計4回ですが、とくに他支部の初めて会う会員との交流が進みました。

 組み替えしながら15分のグループ討論を3回行った「グループ討論de交流会」では、討論テーマを絞らずに互いの事業紹介や新規展開の計画、ローカルな共通点などで自由な交流を実施しました。初めての試みでしたが、参加者はすぐに要領を得て、余計な話の枕はなしに互いへの興味を積極的に出した会話になるなど、出会いの量も質も想定以上のものになりました。

「中小企業家しんぶん」 2022年 3月 25日号より