【第50回 青年経営者全国交流会 in 兵庫】第20分科会(兵庫)すべての取り組みの根源に経営哲学あり~VUCAの時代と向き合う経営者の使命

●報告者
日本ジャバラ(株) 代表取締役 田中 信吾氏(兵庫同友会最高顧問)
●座長
はらの税理士事務所 代表 原野 大輔氏(兵庫同友会経営労働副委員長)

兵庫同友会の代表理事を20年間務められ、現在は最高顧問の田中信吾さんにご報告いただきました。工場見学をさせていただき、建物自体は年数が経っているのですが、中は床が磨き上げられ本当にピカピカでした。田中さんは環境整備について「きれいな工場をつくればそれを保つ能力しか養えない。改善する能力を養うためには、お金を掛けず3Sを自分たちで徹底するから心が磨かれる」とお話しされました。

その後の報告では、「よい会社と悪い会社があるのではなく、よい経営者と悪い経営者がいる。よい経営者になるためには、常に自分で自分を追い込んで自身を磨かないといけない」とお話しされました。田中さんは現在76歳ですが、経営者としての知力と体力を養うために山登りをされており、自身を磨いていらっしゃいます。

また、「よい会社とは何か? まず黒字にせなあかん! 黒字にしなかったら社員の待遇も改善できないし、社会貢献なんかできるわけない」と、収益が上がる会社を作るのが経営者の責任だと強く仰いました。

青年経営者にハッピーエンドの迎え方を伝えたいということでお話し頂きましたが、「経営者が実践を通じて実学を学び、行動する中から自分の哲学が生まれること」「強い意志を持って経営者自身が努力し続けること」が大事だと学ぶことができた分科会になりました。

「中小企業家しんぶん」 2022年 10月 15日号より