▼日本経済は、90年代に入りバブルが崩壊し、一気に不況に陥り、政治、社会、経済構造の急激な変化に直面します。中同協は、93年の定時総会で「21世紀型中小企業づくり」を提起しました。この激変に対応するための、何としても追及しなければならない経営課題として示し、中小企業にかけられた期待に応えるための不可欠要件であることを強調しました
▼90年代の長期不況が、日本の経済構造の大変動をもたらしている中で、大企業も企業としてのあり方が問われ、21世紀型企業として中小企業が改めて注目され始めていました。この提起は、急激な変化の中で「人間尊重」の企業づくりという時代のテーマを積極的に先取りしてきた「同友会型企業」が「21世紀型の中小企業」として、果たしていく役割が大きくなったという自覚であったと記録されています
▼21世紀を真の中小企業の時代として展望する根拠は、同友会運動の真価が歴史的に評価されうるという確信にあったそうです。そうした真価の基本にあるのは、「自主的努力による自立型企業」をめざし実践してきた長い歴史です。このような企業像は「同友会型企業」ともいうべき、新しい時代が求める企業像です。
「中小企業家しんぶん」 2024年 7月 15日号より
|