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シリーズ「どうする政策金融 Q&A」

Q8 政府金融の残高を半減することを目標にしているようですが。

内閣は2008年度に改革を実施するほか、政府金融残高の国内総生産(GDP)に対する比率(約18%)を半減する方針のようです。しかし、むやみな融資残高の縮小は、金融機関のリスク負担能力を低下させ、損失補てんのための財政支出をかえって増加させる可能性があることを忘れてはなりません。

間接金融が企業育てに適しているのは、いわゆる「玉石混淆(こんこう)」で多様な融資先を数多く抱えているからです。融資先の一部がデフォルト(債務不履行)を起こしても、その他の優良企業への融資がたくさんあるから、金融機関は決定的な損失を被らないですみます。だからこそ、金融機関は財務上問題のある企業への融資をあえて実施・継続してその企業を育てることもできるのです。ここに間接金融の優位性(バンカー機能)があります。この点は、政府系金融機関においても同じであり、政府がむやみにその融資残高を縮小するよう強制すれば、政府系金融機関のリスク負担能力が低下し、結果として損失補てんのためにより多くの財政支援が必要になるということにもなりかねません。

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