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【20.04.02】地域企業の持続的発展を 京都同友会

京都同友会は現在約1800名の会員を有していますが、そのうち1200名余り(約3分の2)が京都市内に事業所を構えています。現在、京都市内の全11行政区に13支部が存在しています。

京都同友会では、2010年の「中小企業憲章」の閣議決定を受け、中小企業憲章推進月間に呼応するかたちで毎年中小企業・地域振興基本条例の必要性を学ぶ研修会を開催するなど、条例制定に向けての運動を進めてきましたが、なかなかその成果を形にできないのが課題でした。そこで現状を打開するために2013年ごろより各支部内に地域連携活動をすすめる部門を開設し、とりわけ京都市内では各区役所との行き来を強め、各区の基本計画などを学ぶと同時に中小企業が地域で果たす役割について自覚を高め、積極的にアピールしてきました。

そんな中、京都市は2016年に「京都市中小企業未来力会議」を創設しました。中小企業が持続的に発展していくために業種横断的に議論しながら関係者の知恵と力を結集し、「現場の声」を反映した実効性ある振興策を検討・推進していこうというものです。

この間の継続的な行き来のかいもあって京都市から依頼を受け、同会議の顧問およびコアメンバーに京都同友会の役員が就任し、積極的に意見交換を重ねてきました。同会議における意見交換の中から、地域に根ざし地域とともに飛躍する企業を「地域企業」と呼称する提案がなされるなど「京都・地域企業」構想が誕生するに至りました。

また同時期に京都同友会では地域経済ビジョン【京都版】の作成に取りかかり、2018年春に策定発行し、提言内容を会内外に発信していきました。そのこともあり、京都市は同年に「京都・地域企業宣言」を発表し、翌2019年の「京都市地域企業の持続的発展の推進に関する条例」制定へとつながっていきました。

そして今年2月に京都市で行われた中小企業問題全国研究集会の第17分科会では、行政・大学・金融・支援機関から多くの参加を得て全国の同友会会員とともに交流を図り地域連携の広がりを体感する分科会を行うことができました。

京都同友会では、今後も地域経済ビジョンを力に、主体的に地域と関わり、関係機関との地域連携を通じて条例制定を実現し、魅力的な持続可能な地域づくりを進めていく方針です。

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