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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2023年 9月 15日号

▼坊主頭に日焼け顔、汗と涙とド根性、監督の教えが絶対的。今年の夏は、こんな高校野球の雰囲気とは真逆の高校が優勝しました。慶應義塾高校は、従来のスタイルにとらわれない「エンジョイ・ベースボール」という精神を大事にし、強豪校相手にも自分たちのスタイルを貫きました。常に野球に対して楽しい気持ちをもって、練習や試合に取り組んでいるそうです

▼スポーツ科学やデータ分析などは、今や当たり前。目を見張るのは、リーダーの手腕、「伝え方」へのこだわりです。指導者と選手が上下関係にならないこと、そうなると一方通行の伝達や命令になり、選手は服従、従属するだけとなります。これを双方向に変えていくことが理想で、よりフラットな関係性をめざしてきたそうです。特に上下関係ではなく、対等な立場で「聴くこと」「対話すること」が何よりも大事だということです

▼そういう対等な立場で信頼関係を築き、いつも心がけていることは、選手の主体性を伸ばすことだそう。相手方の攻略法など選手自らが考え、練習も自主的に工夫して取り組み、また疑問があれば監督にも提言をしているとのことです。これも「人を生かす経営」の実践事例ですね。

「中小企業家しんぶん」 9月 15日号より


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