コラム「円卓」のバックナンバー

▼2023年の世相を表す「今年の漢字」は「税」に決定しました。1年を通して増税議論が活発に行われたことや、インボイス制度・ふるさと納税・所得税の定額減税など、税にまつわる話題が多かったことが、選出の理由となったようです

▼中同協では、毎年「国の政策に対する中小企業家の要望・提言」を作成し、各方面に発信していますが、その中で最も多くの行数を占めて記載されているのが「税制」です。国民生活の中核である中小企業・小規模企業と地域が継続・発展するためには、やはり公正な税制が不可欠なのです

▼財政規律についてはどう考えるのか。少子化対策や防衛費増の財源はどうするのか。税によって国の方向も決まってきますし、企業の趨勢（すうせい）や国民生活の先行きも決まってきますので、私たちはもっと税について関心を持ち、論議を重ね、自らの意見を持って発信していく必要があります。米国では、民主党と共和党が「大きな政府か小さな政府か」「増税か減税か」と、丁々発止の議論がなされているようですが、私たちも高い見識をもって国のあり方について発信をしていく、そうした中小企業家の団体でありたいと思います。

「中小企業家しんぶん」 12月 25日号より