<< 中同協・各地の活動の目次に戻る印刷用画面 >>

【12.07.20】【中小企業憲章を生かす】19 地域活力の一助となるべく、雇用を生み出せる企業づくり〜福島同友会副理事長 千葉 政行((株)サンベンディング福島 代表取締役)

 東日本大震災から1年3カ月が過ぎた今も、福島県は震災の真っ只中にあります。地震・津波・原発・風評・風化という四重・五重苦の中にあり、津波の被害のあった地域では復旧も復興も遅々として進まない状況で、放射能の影響は県全体の経済にも大きな影を落としています。

 3月11日の直後、すべてのインフラ(電気・ガス・水道)がストップしました。その後、福島原子力発電所の水素爆発で県全体がパニック状態に陥り、30キロメートル圏内に避難勧告が発令され、原発から60キロメートルに位置するわれわれの福島市も避難者が続出しました。弊社でも4日後、全社員を招集して、避難する人は避難して下さいと呼びかけました。今も感謝しているのは、社員の誰ひとりも避難せず、電気が正常になった時には全員が仕事に復帰してくれたことです。

 弊社は、自動販売機で清涼飲料水の販売をして27年目を迎える会社です。 震災後もメーカーさんから商品を何とか供給していただき、スーパーやコンビニよりもいち早く自動販売機を稼働させることができ、お客様に水を中心として飲料水をご利用していただくことができました。自動販売機は、町のインフラとして必要なんだということを実感させられました。

 弊社は、高校生の新卒者を採用し、教育をして、毎年雇用を創出し続けてきました。地域の子どもたちは地域に残すべき、との考えからです。今後も地域活力の一助になるべく、雇用を生み出せる企業づくりを心がけていくつもりです。福島県で開催した障害者問題全国交流会をきっかけに障がい者雇用を始めて9年になりますが、今2名の採用者も元気に空き容器の分別に毎日汗を流しております。これからも、社員と「共に育つ」「共に生きる」地域づくり、企業づくりに挑戦し続けていきたいと考えています。

 中小企業憲章の行動指針に「人材の育成・確保を支援する」「中小企業の要諦は人材にある」とあります。さまざま施策が実施されていますが、頑張っている中小企業がもっと頑張れる環境をつくり、その頑張りを後押ししてくれるようなものであってほしいと思います。ぜひとも、国会決議となるように活動していかなければと考えています。

<< 中同協・各地の活動の目次に戻る印刷用画面 >>

同友ネットに戻る