【20.03.06】【会長談話】一社もつぶさない! 知恵と力を出しあい、新型コロナウイルスによる危機を乗り切ろう

 新型コロナウイルス感染症の影響が、急激に広がり、中小企業は大きな打撃を受けています。影響を受けた会員が9割を超える地域や、売上9割減の企業もあり、深刻な局面を迎えています。この災禍がいつ終息するか不透明であり、影響が長期化する可能性も指摘されていますが、「一社もつぶさない」という気概のもと企業を存続させるため、会員の皆さんに次の三点を呼びかけます。

1.雇用を守ろう~全社一丸となって企業の存続を
どのような困難があっても経営者には会社を維持・発展させる責任があるという同友会の「労使見解」の姿勢を貫き、断固たる覚悟と意思でこの難局を乗り切りましょう。
そのためには、全社員の力を集めることが不可欠です。「絶対に雇用は守る」、そして「社員やその家族の命と健康を守る」という方針を明示して社員の信頼感と安心感を高め、意欲と創造性を引き出し、危機を乗り越える原動力としましょう。

2.一人で悩まないで会員同士、声をかけあおう
会員同士や地域の経営者にも声をかけあい、電話や情報ツールなどを活用し、知恵を出しあい、励ましあって困難を乗り切りましょう。
行政の支援施策も相次いで公表されています。緊急融資制度や雇用調整助成金なども積極的に活用し、特に当面の資金を多めに用意しましょう。施策の改善要望などは至急同友会へお知らせください。中同協でも随時関係機関に要請を行います。

3.悪徳商人にならない~「国民や地域と共に歩む中小企業」の実践を
 かつて第一次オイルショックの際、中小企業家同友会全国協議会はいち早く「私たちは、便乗値上げ売りおしみなどの悪徳商人にはならない」との声明を発表しました。今こそ「国民や地域と共に歩む中小企業」として、必要な商品・サービスを提供し、地域の暮らしや経済を守る担い手として全力をつくしましょう。
 また正確な情報に基づいた冷静な行動を心掛け、過度な自粛ムードにより日本経済が一層委縮することのないよう取り組みましょう。

2020年3月6日
中小企業家同友会全国協議会 会長 広浜 泰久