【08.05.31】ライラック香る北海道で第10回中同協役員研修会

先達の教訓をいきいきと~歴史と理念

講演する田山氏
第10回中同協役員研修会が、5月29-30日、ライラックの花香る札幌の北海道厚生年金会館で開かれ、11同友会と中同協から104名が参加しました。

同友会の歴史と理念について講義を担当した田山謙堂・中同協顧問は、東京に日本中小企業家同友会が創立され、大阪や愛知などでの設立の動きに協力する様や「労使見解」(「中小企業における労使関係の見解」、1975年成文化、中同協発行パンフレット『人を生かす経営』所収)が、18年間かかってまとめられる背景に、先達の中小企業経営者の骨身を削るような苦しい経験や熱き思いがあることを当時の様子を交えてリアルに報告し、感動を呼びました。

オーナーシップでなくリーダーシップの発揮を

リーダーシップの発揮を訴える鋤柄氏
また、同友会リーダーの使命と役割について、EU視察から戻ったばかりの鋤柄修・中同協会長が報告。自らの経営体験やさまざまな同友会会員のエピソードを交え、笑いも豊かなエネルギッシュな報告に1時間半があっという間。「同友会入会するだけでなく活用することが大事。例会に参加する、役員になってさらに利用することがよい経営者になる早道」「オーナーシップではなくリーダーシップで会社を経営していますか?」など、鋭く参加者に問いかけました。

4つの時代の要請

「時代の要請」を説く赤石氏
中小企業の経営課題と同友会運動について講義した赤石義博・中同協相談役幹事は、「必然性をどれだけ読み込んで、結果をつくりこむかが課題」とし、さまざまな問題は原因や予兆があり、それを読み込んで行くことが大事とし、以下の4つの「時代の要請」について、紹介し、問題提起しました。

「時代の要請」とは
①「全国すべての地域とすべての階層の繁栄と安定を確かにする真の日本経済再生」に取り組みつつ、②「すべての生命の母胎である地球環境を守り」、③「資源の節約に取り組み」、かつ、国内食糧自給率の向上、④「世界の全ての人々の暮らしの継続的安定を実現すること」が緊急かつ抜本的な課題であることが浮き彫りになるはずである。従って、現在それを悪化させている「新自由主義・市場原理至上主義」の駆逐を前提としながら、この四つの課題の前進に取り組むこと。

参加者は各講義ごとにグループ討論し、役員として、事務局員としての学びを深めました。

1日目夕食交流会の席では、中国四川省地震被災&ミャンマーサイクロン被災へ向けた義援金を募り、この日だけで52,892円が集まりました。