【第18回障害者問題全国交流会 in 愛媛】共に学び、共に働き、共に暮らす地域を創る!

 10月22~23日に愛媛・松山全日空ホテルで第18回障害者問題全国交流会が開催され、41同友会と中同協から631名の参加がありました。

第18回障害者問題全国交流会

 1日目は(株)サンベンディング福島で働く本田知美さんによる歌のパフォーマンスから幕を開け、書道ガールズで有名な愛媛県立三島高校の書道部が作成した看板が巻き上げられ開催しました。

 まず、開催地を代表し服部豊正・愛媛同友会代表理事が参加への感謝を述べました。次に内田五郎・中同協障害者問題委員長があいさつしました。来賓として、中村時広・愛媛県知事が「歴史と文化の町にようこそお越しいただきました。愛媛の魅力を存分に感じていただければと思います」と話しました。

 問題提起として山本万喜雄・愛媛大学名誉教授・聖カタリナ大学特任教授から「共に育ちあい、働いて元気になる~同友会運動における障害者雇用を考える~」をテーマに講演しました。氏の専門である子育て支援活動を通じての気づきと同友会のこれまでの運動を通して、人と人との関係の中で向き合い成長することについて提起しました。

 分科会に入る前のガイダンスとして、伊藤俊一郎・愛媛同友会副代表理事から(1)自身と社員の個性を理解し、個性にスポットを当てていくこと(2)個性を認め合う風土づくりが提起され、障害者雇用を含めた人を生かす経営の総合実践に向けて問題提起を行いました。

 全体会終了後、6つの分科会に分かれ学びを深めました。今回は特別分科会を設け、一般からも参加がありました。

 懇親会では、北野賢三・障全交実行委員長が「違いを認め合うことこそ同友会であり、本交流会で話し合ってほしいテーマです」と交流会にかける思いを語り、来賓を代表して高須賀功・東温市長があいさつしました。愛媛を代表する「みきゃん」などのゆるキャラも会場を練り歩き終始和やかな懇親会となりました。

 2日目全体会では、最初に愛媛ならではの文化企画「俳句コンテスト」の表彰が行われました。1日目に投句されたなかから倉員謙作・山口同友会会員の「虫の音に 足らざるを知り 足るを知る」が最優秀賞を受賞しました。

 その後6つの分科会座長による各分科会の報告が行われ、事前説明と事例報告が行われました。

 障害者雇用における事業協同組合等算定特例について、松田剛・中小企業庁経営支援部経営支援課課長補佐と日高幸哉・厚生労働省職業安定局障害者雇用対策課障害者雇用専門官から制度の説明と実際の事例の紹介がありました。説明を受けて、藤田一郎・愛媛県ビル管理協同組合専務理事(愛媛同友会会員)が実際に雇用をしての実践事例を報告しました。

 続けて、内田・中同協障害者問題委員長が「障害者雇用の取り組みの輪を広げよう」のテーマで経営指針に「障害者雇用」を位置づけることなどの行動提起を行ないました。

 本大会のアピールが読み上げられ、土井善子・中同協障害者問題副委員長からまとめがありました。閉会あいさつを次回開催地に立候補している広島同友会から能登伸一・副代表理事が行いました。登壇者一人ひとりにBGMが用意されるなど愛媛のあたたかいおもてなしの心が感じられる交流会となりました。

大会アピール

1、障害者問題について関心を深め、障害者雇用の取り組みの輪を広げる運動として発展させていきましょう。
2、誰もがともに育ちあいその能力を発揮できる質の高い職場環境をめざし、人を生かす経営を総合実践しましょう。
3、地域の行政や他団体とも連携して、就労困難者の支援に取り組み、共生社会の実現を目指しましょう。

「中小企業家しんぶん」 2015年 11月 5日号より