地域の高校との新たな連携-実業高校の体育館でミニメッセ【長野】

長野同友会

 長野県の人口は、2010年には215万人であったのが2040年には167万人へ、約48万人減少するとの予測があります。全国的に、少子化・若者の都市への流出が課題になっていますが、長野同友会では、より多くの若者が地域で活躍していく為にも、若者からみて魅力ある中小企業づくりの実践、とともにその魅力を地域に発信していく活動の強化を目指しています。特に、地域の中小企業の存在価値を学校教育の課程でしっかりと学んでもらえるように、高校との新たな連携がはじまりました。

 諏訪支部では、昨年より月例会に地元の4高校の進路指導教諭が毎回出席。グループ討論参加により、地域の中小企業を知ってもらい、経営者の課題や展望などを学び取る機会となっています。この活動は、徐々に県内全域の支部に広がってきています。

 そうした中、10月7日に諏訪実業高校の体育館において、初めてミニメッセが開催されました。

 これは企業説明会や展示会とは趣が異なり、高校教育における実践方式の進路学習の一環としての開催です。目的は「高校生に地元の産業や企業に興味を持たせ地域貢献への意欲を持たせる。あわせて働くことの意義などについても理解を深める」です。

 当日は体育館の中に27社のブースが設けられ、1学年約200名の生徒たちが最低5社を回り、会社の商品・製品・技術・サービス等々に直に触れつつ、経営理念や仕事のやりがいなどについて経営者と意見交換を行い、レポート提出するという学習として行なわれました。

 生徒たちにとっては、仕事ややりがいなど地元企業のいろいろな面を知ることができる絶好の機会となりました。北田諏訪支部長は「同友会会員側にとっても、生徒が何を求めているのか、育て方を考えさせられるとてもよい機会でした」と、次回への継続・発展を目指して熱く語っていました。

 長野同友会では、今回の様な支部における活動とともに、共同求人委員会が中心となって県内全域の実業高校と連携し、「長野県企業を知る会」の取り組みもはじめています。

「中小企業家しんぶん」 2015年 11月 5日号より