東京同友会中央区支部長 藤原 孝志氏 (エコミック(株) 代表取締役社長)
中央区支部200名を掲げる
中央区は東京都全体の11%の人口が住み、面積はわずか3%。企業数は1万3867社と全体の7%が存在しています。銀座や日本橋といった繁華街と築地や八丁堀などの下町が同居する非常に恵まれた地域です。しかし、2年前に支部長に就任した当初の会員数は128名と組織率は0・7%。支部長となり、まず「3年以内に200名会員数を達成する」という目標を掲げ、決して200名という旗を降ろさないと決めました。
なぜ会員増強をするのかはよく議論されます。私としては(1)多種多様な集団でこそ切磋琢磨され成長できること。(2)魅力あるか否かは数字に表れること。企業の業績でもバロメータとなるのは数字です。(3)常に攻めていかなければ衰退することの3点が会員増強の意義と思っています。
中央区支部は実験支部―具体的な取り組み
(1)運営部会
同友会の魅力の第1は例会です。運営するうえで大事にしていることが5点あります。
1点目として事前に3カ月先の例会案内を作成しています。会員外の経営者を誘うには早めに対応しなければいけません。2点目に、例会はみんなで運営するために、全体構想を練る「プロデューサー」、当日は「ディレクター」などさまざまな役をつくっています。参加呼びかけも会員全員で行い、みんなのアイデアを出し合い手づくりですることを大事にしています。3点目がフェイスブックの活用です。4点目は、例会当日にゲストを1人にしないこと。ゲストは初めての同友会を非常に楽しみにしていますし、第一印象が大変大事です。5点目は、例会欠席者に例会資料を郵送でお送りしています。紙で送ることが重要です。
(2)フェイスブック部会
フェイスブックを積極的に活用しています。例会の翌日にコメントすると、翌々日には1000名を越える人が閲覧します。投稿はなるべく早く行い、会内外に同友会をアピールしています。フェイスブックでは事前の告知と事後の報告者インタビューを動画で掲載しています。また、中央区支部の紹介動画がYouTubeで視聴できますのでご覧ください。
(3)15の自主的なサークル活動
学びだけでない人間関係をつくる「遊び」もある15の自主的なサークル活動を行っています。例えば、ズージャというサークルではジャズを題材に30名ほどが集まっています。私もピアノを弾いています。また、「経営の達人勉強会」は澁澤栄一、松下幸之助など先人の知恵に学ぶためのサークルです。15のサークル活動はすべてが活発に動いているわけではありませんが、自由に活動してよいため、その中での信頼関係は高まっています。
結果として会員数は128名から186名まで伸びました。目標の200名に近づいています。
中央区支部は実験支部です。失敗も多くありました。しかし、新しいことに挑戦して失敗をしてもよい、やったことのない実験をしてたまに成功して力をつけていくのだと思います。
「明るく、楽しく、元気よく」をモットーにこれからもまい進していきます。
「中小企業家しんぶん」 2017年 9月 15日号より