学びがいある例会・組織に 大宮南地区会(埼玉)

大宮南地区会長  近藤 一良氏((株)一藤代表)

―地域の特徴を。

近藤 4年前、大宮、与野、浦和の3市が合併して、さいたま市が誕生しました。大宮という地名は、武蔵の国一といわれる氷川神社に由来します。その門前町から、中山道の宿場町として発展してきました。明治以降は交通の要所として、商業地域として発展してきました。Jリーグの大宮アルディージャの本拠地です。

―入会のきっかけは。

近藤 1987年に取引先の社長から勧められ、熱い語り口に「そこまで言うなら」と入会しました。入会してみて、一人ひとりが真剣に勉強し議論していることに本当に驚きました。この人たちと学んでいけば、経営者として成長できると思いましたね。

―同友会で学ばれたことは。

近藤 実は入会当時、私は市議会議員だったんです。市議だと、商売をしていてもお互いに気を使ってしまうし、ましてや経営について本音で意見を言い合うなどということは縁遠いものでした。それが同友会では、1会員、1人の経営者として接触してくれるし、こちらもかっこつけずに悩みを出すことができ、うれしかったですね。

―地区会活動についてお聞かせください。

近藤 今までなんでもかんでも地区会長がやらざるをえない状況でしたので、一昨年私が就任してから、組織・増強、親睦・異業種、渉外・地域交流、広報・ホームページの4委員会を設置して、例会の企画なども委員会が担当するようにしました。

 会員による経営体験の報告、グループ討論という同友会の原点とも言うべき例会スタイルがやっと定着してきました。報告者との事前打ち合わせも集団で行うようになり、例会をつくる側も熱が入るようになってきました。例会が充実してくると、2次会も本質に迫るような経営談義が延々と続きます。変わったところでは、他県の同友会会員企業を訪問する「日帰りバス研修」や1泊研修もあります。1泊では会歴1年未満の会員の皆さんが自分のことをじっくり話す機会を設けています。

―これからの抱負を。

近藤 地区会長の負担をこれまで以上に減らすことができる組織、極論ですが、だれが地区会長になっても回っていく組織をめざしたいですね。例会の中身をもっと濃くして、学びがいのあるものにしていく必要もあります。さいたま市には大宮4地区会と浦和地区会の5地区会がありますが、さいたま市域の将来を考えると、地区会の連携を強化することも課題です。

▼大宮南地区会の概要
設立 1996年
会員数 61名
役員数 22名
対象地域 さいたま市の一部(旧大宮市南部、旧与野市)※さいたま市全体の人口103万人、企業数1万1000社

「中小企業家しんぶん」 2007年 3月 15日号より