【同友会景況調査(DOR)2009年1~3月期調査速報】バブル崩壊後不況を超える最悪の業況悪化

全業種、全地域、全規模で悪化大都市部で急激な悪化

 2009年1~3月期の同友会景況調査(DOR(ドール))速報が中同協から4月8日に発表されました(回答企業数1077社)。業況判断DI(「「好転」マイナス「悪化」企業割合)がマイナス59となり、バブル崩壊後の不況時を超える深刻な落ち込みとなっています。(5月5日号で概要紹介)

 業況判断DIを業種別にみると、建設業マイナス48(前回同43)、製造業マイナス67(同55)、流通・商業マイナス63(同49)、サービス業マイナス48(同41)と、全ての業種で悪化が進みました。特に製造業、流通・商業では、DOR開始以来21年間で初めてマイナス60台に及んでおり、昨年前半まで景気を牽引してきた製造業の後退の影響が大きくなっています。

 地域別でも全地域で悪化、特に大都市部を抱える関東、北陸・中部、近畿で落ち込みが目立っています。規模別でも、全ての規模でマイナス50台を下回り、深刻な悪化が進んでいます。

 売上高DI(「増加」マイナス「減少」)も急激に悪化し、特に製造業ではマイナス64と、受注ストップに近い状況がうかがわれます。採算水準DI(「黒字」マイナス「赤字」)は、マイナス24と、調査開始以来のマイナス20台となりました。

 DORでは、「景気悪化のスピードに見合う、早急かつ適切な対策がのぞまれる」としています。

「中小企業家しんぶん」 2009年 4月 15日号より