【第14回女性経営者全国交流会】677名が参加し静岡で開催―被災地復興に向け会場がひとつに

地域の暮らし支える企業を

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 6月9~10日、「知り合い学びあいはげまし愛~今こそ生かそう結いの精神~」をメインテーマに、第14回女性経営者全国交流会(中同協主催)が静岡市で開催され、38同友会から677名が参加しました。

 1日目全体会では、藤原博美・静岡同友会代表理事が開催地を代表して歓迎あいさつ、主催者代表として鋤柄修・中同協会長があいさつを行いました。続いて、川勝平太静岡県知事と田辺信宏静岡市長が、原発問題にもふれながら来賓あいさつをしました。

 次に広浜泰久・中同協幹事長より「地域の暮らしを支える企業をつくる」と題して問題提起がありました。広浜氏は(1)何のための経営か、(2)「自主・民主・連帯」の素晴らしさ、(3)女性経営者・女性部の活動への期待について触れ、東日本大震災という未曾有の災害から、原点を振り返り、根源的なことを考えることが求められていると訴えました。つづく分科会では、「経営者の責任~経営指針づくり」など8つに分かれて学び合いました。

 懇親会は、岩井一代実行委員長のあいさつ、静岡大学副学長の浅利一郎氏のあいさつと続き、東日本大震災で影響の大きかった福島、岩手、宮城の3同友会から報告がありました。報告後に募った義援金は70万円を超える金額が集まり、全国をあげて復興に向けて支え合おう、と会場全体が1つになりました。

 2日目は、各分科会座長による分科会報告の後、「社員一人ひとりが主人公の企業づくり~信じて任せて、組織の成長を実現~」をテーマに、吉村紙業(株)社長の橋本久美子氏の記念講演がありました。明るく諦めずにチャレンジし続け、「茶業界のビジネスパートナーとして、茶業界を活性化する」ためのさまざまな取り組みを行い、社員と共に企業変革を図ってきた姿に、参加者は勇気づけられました。

 最後に全体会のまとめとして、広浜幹事長が「どんな厳しい中でも女性経営者のみなさんが社員を思いやり、地域にたくさんの幸せをつくっていこうとする姿に感動が広がりました。中小企業憲章制定1周年、主体者としてさらにがんばりましょう」と締めくくりました。

「中小企業家しんぶん」 2011年 6月 25日号より