【同友会景況調査(DOR)113号速報発表】明・暗まだら模様、先行き楽観を許さず

 同友会景況調査(DOR)113号(2015年7~9月期)の速報が発表されました。

 足下の業況を示す業況水準DI(「良い」―「悪い」割合)は△6→△2→2と2期連続で改善しました。消費増税不況の底は打った感はありますが、指摘割合の内訳をみると「悪い」「やや悪い」の比率が低下したことによる結果であり、回復に向かう力強さはみられません(図)。

 業種別では建設業、サービス業が改善した一方、流通・商業は横ばい、製造業が悪化しました。地域別では全国的に改善傾向にあるなかで近畿のみ悪化、規模別では20人未満と20人以上50人未満で改善、50人以上 100人未満、100人以上は悪化しました。このように業種・地域・規模ごとにまだら模様です。

 次期の業況水準DIは2→6と改善を見込んでいますが、世界経済の不透明感の強まりが中小企業景気にどのように影響するか、さらに注視が必要です。引き続き、気を引き締めた経営が求められます。

 速報の詳細は中同協ホームページに掲載されています。
https://www.doyu.jp/research/dor/

「中小企業家しんぶん」 2015年 10月 25日号より