長崎同友会は、10月6日に第23回経営フォーラムを開催し、鹿児島同友会からの参加を含め約300名が参加しました。
今回のメインテーマは「長崎の明日を切り拓くのは、人を生かす経営の実践だ!!」として、『日本でいちばん大切にしたい会社』で知られる法政大学大学院教授の坂本光司氏を記念講演に招きました。
まず、4つの分科会からスタート。分科会は「経営戦略」・「社員共育」・「障害者雇用」・「経営指針」のテーマで構成されました。
第1分科会では(株)美創代表取締役田中芳和氏(熊本同友会)が、「企業は人なり」という考え方、社員とのかかわり方、経営者(自己)の変化が大切であると報告。明日からの経営に即実践しなければならないという決意を持つことができました。
第2分科会では(株)ドゥアイネット代表取締役土井幸喜氏が、経営理念が社員になぜ浸透しないのか? 浸透させるためには社員とのコミュニケーションが大切だという基本に立ち返る報告と活発なディスカッションが行われました。
第3分科会では(株)ミヤタ宮田正一氏ときらく福祉事業会丸山和美氏の2名が報告。丸山氏からの熱心なアプローチにより初めて障害者を雇用した宮田氏の会社の体制を時系列で報告。どの企業でも障害を持つ人を雇用できる可能性があることを気づかせてくれました。
第4分科会は91庵食品協業組合の徳田信義氏と徳田義彦氏が九州一の豆腐メーカーになるために同友会で愚直に学び、経営指針に基づいた経営を実践してきた事例を報告。参加者のほとんどが経営指針を見直すことを口にするほど、あらためて経営指針の重要性を認識しました。
分科会で学びを深めた後行われた坂本氏の記念講演では全国の多彩な企業事例を交えながら「大切にしたい会社」に共通する経営学が丁寧に説明され、多くの参加者が共感し感銘を受けました。
懇親交流会では鹿児島同友会から来年2月に行われる中小企業問題全国研究集会のPRが行われ、九州・沖縄ブロックの結束と同時に、参加者全員で人を生かす経営を実践していくことを確認した経営フォーラムとなりました。
「中小企業家しんぶん」 2016年 11月 15日号より