11月19日に新潟同友会設営のもと、第23回女性経営者全国交流会(以下、女全交)が開催されました。新型コロナウイルス感染対策として当初予定されていた6月から11月に延期、さらにオンラインでの開催と形式も大幅に変更となる中、47同友会と中同協から713名が参加。「あい、語り、共に生きる。」をメインテーマに5分科会と記念講演含む全体会の2部構成で学び合いました。
分科会では、従来よりも報告やグループ討論の時間が短いながらも密度の濃い交流が図られました。経営者としての責任を自らに問い、社員や取引先などの関わる人との関係を深めながら課題を解決し、地域に根ざした経営にまい進する姿勢、その根底に経営理念を据えている点は、各分科会で共有された学びとなりました。
続く全体会では、吉川芳邦・新潟同友会代表理事、広浜泰久・中同協会長のあいさつに続いて、林伴子・内閣府男女共同参画局長のメッセージ、花角英世・新潟県知事のメッセージ動画が紹介された後、座長による分科会報告がありました。
記念講演は尾畑酒造(株)専務取締役の尾畑留美子氏による「私たちの存在意義~佐渡が酒を醸し、酒が佐渡を語る」。佐渡の老舗酒蔵の娘として生まれた尾畑氏が後継者として覚悟を決め、東京からUターンするも葛藤の日々、行きついたのは「自分を変えること」、そこから新たな可能性が広がり、佐渡の活性化のために人と人、佐渡と世界、世代をつなぐ酒づくりにつながっていく経緯が語られました。
その後、関原英里子・第23回女全交実行委員長による記念講演のまとめと関係各位へのお礼、久賀きよ江・中同協女性部連絡会代表によるまとめ、各行事のPRの後、佐藤祐一・愛知同友会代表理事の閉会あいさつで交流会は幕を閉じました。
久賀代表のまとめでは、「分科会のグループ討論では『新型コロナだからと嘆くのではなく、だからこそ私たちが前に進んでいくために変わらないといけないね。だから輝くんだ』といった言葉が交わされました。中小企業家の誇りがそういったところに反映されていると感じました」と象徴的なエピソードが紹介されました。
「中小企業家しんぶん」 2020年 12月 15日号より