全国の支部・地区を紹介する連載企画「全国支部長インタビュー」。第3回目となる今回は、千葉同友会船橋支部(鯨井祐介支部長)の取り組みを紹介します。
地域と支部の特色
船橋支部の中心活動拠点である船橋市は、人口64万人を超え中核市としては全国最大です。海も近く漁業も盛んで、またナシやニンジンなどの農業も盛んです。
当支部は千葉同友会の中で歴史が深く今年で45周年を迎えます。また、2021年度には58名の会員増強を行うなど歴史と勢いのある支部です。県内28支部の中で最大数の会員が在籍。千葉同友会全体に与える影響は大きいと感じており、その緊張感とやりがいを常に意識しています。会員数は現在174名(8月1日時点)ですが、今期中に185名をめざしています。
唯我独尊の経営が根っこから覆る
私は、同友会がどういった会かも考えず、聞かず、知らず、先輩経営者の声かけのままに入会しました。たいした活動もしない2年弱の中、たまたま支部会報誌で見た経営指針成文化セミナーの案内を見て何かを強く感じ、その場で参加表明しました。その直近で大きなダメージを負う経営上の失敗をしており、何かにすがりたかったのかもしれません。セミナーに参加して、唯我独尊で行っていた経営、限界を迎えていた経営環境が根っこから覆りました。喜努愛楽を共有できる仲間ができました(喜努愛楽は弊社理念の造語)。
現在、支部長3期目ですが、場当たり的で感覚のみで動いてしまう、手がかかる支部長なので、常に周りから助けてもらっています。
1年間で58名の新会員を迎える
2020年度に支部長に就任し、当時は会歴5年目だったので軽快な動きをすることはできませんでした。私ができることは会員増強のみと思い、1年目は会員さんに「増強はすべて私が行う」と宣言しました。「そのかわりに、新会員さんを見たら今まで以上に、オーバーなくらいに温かく声をかけてください、絶対に独りにしないでください」とお願いしました。就任初年度は8名の増強を行いました。私の個人的な知り合い仲間が多数で、2年目にはその方々も増強に協力してくれて58名と多くの新会員を迎えることができました。
私は多くの会に所属していますが、その中で増強しているのは同友会のみです。その理由は「バランスのよさ」と「自分次第の会」という実感があるからです。バランスとは会費額でもあるし、例会の回数でもあります。無理がなく、入口から参加しやすいことも大事です。自分次第とは、離れていても興味があれば他支部の例会にも参加し学べることです。これはコロナ禍でのZoom活用で、より顕著になりました。今自分に必要なことを常に意識して行動できるのが同友会のよさだと勧誘時に伝えています。
会歴40年以上の方から下は20歳になったばかりの方、バランスよく幅広い会員が所属している船橋支部。今後も大好きな会であると思います。
「中小企業家しんぶん」 2022年 8月 15日号より