地域振興の主役は中小企業~2022中小企業魅力発信研修交流会【京都】

 8月24日、京都同友会では2022中小企業魅力発信研修交流会を実施。会内から約60名が参加したほか、行政・各金融機関・教育機関などから14名が参加、中小企業・小規模事業者の存在意義や魅力などに関する正しい理解を醸成する機会となりました。

 第1部では、京都橘大学教授・京都大学名誉教授の岡田知弘氏より、「中小企業の果たす社会的役割、責任について学び、魅力を発信していこう!」をテーマに講演がありました。講演では、地域内経済循環を高めていくことが地域を維持するとし、コロナ禍や東日本大震災での活躍事例も踏まえ、「地域振興の主役は中小企業であり、主体的に動いてこそ真の主役である」と語られました。また、自社や社員を大切にするだけでなく、他団体と交流や連帯を図り、生活と経営がよって立つ地域・国・世界を次世代につなぐことが大切である」として中小企業の役割や責任について話がありました。

 第2部は「若者が魅力を感じる地域企業とは」のテーマのもと、パネリストにアートム(株)・(有)鹿間工業・TOTO(株)京都支店より新入社員の3名、政策委員会より(株)アイビ建築の佐名田一郎氏、京都文教大学社会連携部フィールドリサーチオフィスの押領司哲也氏、コーディネーターを玉村匡政策委員長が務めパネルディスカッションが行われました。

 新入社員の3名からは魅力を感じる企業として「会社の規模は関係なく、自分がやりたい仕事かどうか、働きたいと思える雰囲気かどうかが一番の魅力と考える」との意見が出されました。玉村委員長からは「若者は社員教育や福利厚生の充実を制度としてのみでなく、社員に対する企業のホスピタリティと捉えられている」との発言がなされました。

 それを踏まえ、宿野秀晴副代表理事が「地域企業にとって、大事なことはつながること、そして伝えること。そのために地域連携を進め、企業の魅力を若者に対しても分かりやすい形で伝えていくことが未来経営の姿である」とまとめ、閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2022年 9月 25日号より